『talk to』と『talk with』
今までなんとなく使ってきたけど、違いって何だろう?
このように思われている方は意外に多いかと思います。
そこで今回、この疑問を解消するために前置詞toとwithのニュアンスも含めてわかりやすく解説しましたので、
ぜひ、これを機に正しく使いこなせるようになってください。それでは、いきましょう!
『talk to』と『talk with』の違いは?
talk to
talk to~には2つの意味があります。
1つ目は『~に話しかける』、2つ目が『~と話し合う』の意味になります。
1つ目の意味は、目的や方向を表すtoが使われているので、そのまま訳して『~に対して話しかける』となりますね。
2つ目の『~と話し合う』という意味は、イメージとして、自分が話し相手に向けて話しており、お互いが話し合っている姿を表し、そこから『~と話し合う』という意味になります。
少しわかりにくいという方もいるかと思います。以下の例文を使いながら説明します。
Last night I talked to him about our summer vacation plan.
昨日の夜、私は彼と夏休み計画について話し合った。
last night 昨日の夜、昨夜
summer vacation 夏休み
この文では、私が彼 (話し相手) に対して夏休み計画について話しており、もちろんそこでは、私だけが一方的に話すということはないので、結果として、彼と話し合っていることを表しています。
では、もう1つ例文を見ていきましょう。
Hey Mika, Do you have some time after work today? I want to talk to you about our plan for this weekend.
ねえ、ミカ!今日仕事が終わったあとに時間あるかな? 今週末の予定について話し合いたいのだけど。
Do you have time? お時間ありますか?
Do you have the time? いま何時ですか?
※ timeにtheをつけると’’いま何時ですか’’になりますので、使い分けには気をつけましょう。
この文では、私がMikaに対して週末の予定について話しており、彼と話し合っていることを表しています。
なんとなくニュアンスがつかめたでしょうか?また、talk withを説明した上で両者の違いを説明しますね。
talk toには『~に話しかける』と『~と話し合う』の意味があると伝えましたが、一方で、その使い分けはどのようにするのかと疑問に持たれるかと思います。
それに対する答えは、
結論、文脈や使われる状況に応じて判断するということになります。
例えば、両親がまだ話すことができない小さな子どもや赤ちゃんに対してtalk toを使う場合や、
話すことができないペットなどの動物に対してtalk toを使う場合には、
明らかにその人から話しかけているので、この場合は『~に話しかける』と判断します。
『talk to』を使った例文
I’m not sure if she has boyfriend or not, but I’m just trying to talk to her anyway.
彼女にボーイフレンドがいるかわからないけど、とりあえず彼女に話しかけてみるよ。
I talk to my dog on a regular basis.
私はいつもペットの犬に話しかけています。
on a regular basis 定期的に、いつも
I changed to another school because of my father’s job, and I was very nervous on my first day but everyone talked to me in my class friendly.
私はお父さんの仕事の転勤で学校を転校することになり、初日はとても不安でしたが、クラスのみんなが優しく私に話しかけてくれました。
change to another school 転校する
nervous 緊張している、不安である
I talked a lot to my teacher about it yesterday.
私は昨日それについて先生と話し合いました。
Can I talk to you for a min?
ちょっといいかな?
min minuteの略語
for a min / for a minute 少し、少しの間
I would like to talk to you about something.
あなたと話があるのですが。
talk with
talk withの意味は『~と話す』『~と話し合う』になります。
talk toと同じく『話し合う』という意味になりますが、talk withには『一緒に』を表すwithが使われており、単に話し手と話し相手が一緒に話していることを表しています。
つまり、厳密に言うと、
talk toにはその人が話し相手に向けて話している姿を前提として、お互いに話し合っているイメージがありますが、
talk withには、そのような ”どちら側から” といったことはなく、ただ単に、お互いが一緒に話し合っていることを表しています。
また、talk toの方が、どちらかと言うと、よりカジュアルな表現として使われることが多いのも特徴です。
『talk to』を使った例文
I wanted to talk with you more, but it seems my schedule doesn’t allow me. Let’s meet up again soon!
あなたともっと話したかったけど、そろそろ行かなければならないみたいだよ。ぜひ、また今度近いうちにでも会って話しましょう!
it seems ~みたいです
allow ~を許す、許可する
meet up 会う
I’m so glad that I could talk with you.
あなたと話せてとても良かったです。
glad うれしい
I talked with my client about the details of the contract.
取引先の方と契約の詳細について話し合いました。
client(s) 取引先、顧客
detail(s) 詳細、詳しい内容
contract 契約
~おさらい~ 『talk to』と『talk with』の違い
① talk toには『~に話しかける』という意味があるが、talk withにはない。
② talk toは’’その人が話し相手に対して話しており、その上で、お互いに話し合っている’’、一方で、talk withにはそのようなニュアンスはなく、’’ただ単に一緒に話している、話し合っている’’ことを表す。
③ talk toの方が、talk withよりも少しカジュアルな表現である。
以上、『talk to』と『talk with』の違いについて書いてきましたが、違いはわかりましたでしょうか?
どちらも、細かなニュアンスの違いはあるにせよ、日常会話などにおいて使う分には、それほど気にする必要もないかと思います。
また、実際に理解するだけではなく、使ったり、たくさん触れていくことで徐々に使いこなせるようになりますので、焦ることなくゆっくり、少しずつマスターしていきましょう。
それでは、今回はこの辺で終わりとなります。それでは、また明日!