1階で晩ご飯の支度をしていたお母さんが『ご飯できたわよ~!』と2階にいる家族みんなに伝えます。
それに対して、みんなは『はーい、今行くよー!』と言いながら1階へと降りてきます。
突然ですが、ここで問題です。
このやり取りを実際に英語にすると、どのような文章になるでしょうか?
みなさん、できましたでしょうか?
それでは答えを発表しますね。
答えは、
お母さん: Dinner is ready, guys!
みんな: Okay, I’m coming!
ここで、
”えっ、なんでgoingじゃなくてcomingになってるの!?” と思われた方、最後まで読む価値がありますね。そうなんです、この場合、『行く』を表すgoingではなく、『来る』を表すcomingが使われるのです。
そこで、今回、この理由についてわかりやすく説明していきます。
それでは、さっそくいきましょう!
目的地が場所ではなく、”人”である場合はcomeを使う
”どういうこと?”って思いますよね。大丈夫です。ここから理解できるように説明していきます。
最初に書いてある問題文を使って説明すると、晩ご飯の支度しているお母さんは1階にいて、他のみんなは2階から降りてきて、テーブルに料理を並べているお母さんのもとへと向かっていきます。
この場合、みんなの目的地は単なる1階というよりも、お母さんのいるところに向けられているため、
みんなはお母さんに向けて ”お母さん、今、あなたのところへ来るところだよ、向かうところだよ” ということを伝えています。
したがって、
この場合は、目的地が場所を指すgoではなく、人を指すcomeが使われるということになります。
他の例もみていきましょう。
例2
友だちがあなたの家のインターホンを鳴らして待っています。
そこで、あなたは友だちに対して『今行きます!』と言います。
この時、あなたは玄関そのものというよりも、友だちがいるところに向かっていくことを表しています。
(結果としてその場所が玄関というだけの話であり、ここでは、その場所自体は問われていない、重要ではないということになります)
つまり、
ここでは、場所を目的地とするgoではなく、人 (友だち) を目的地とするcomeを使うことになります。
したがって、あなたはこの場合、I’m goingではなく、I’m comingを使うことになります。
なんとなく、感覚がつかめてきたでしょうか?それでは、最後にもう一つ例をみていきましょう。
例3
あなたのお友だちの1人が今度、ホームパーティーを開くことになりました。
そこであなたは、そのお友だちからそのパーティーに来るかどうかを聞かれました。
この時、あなたはパーティーそのものが開かれる場所というより、そのお友だちがいることが前提となるパーティーに行くことを表しているため、人を目的地にとるcomingを使うことになります。
お友だち: Are you coming to the party?
あなた: Yes I’m coming.
以上、ここまで3つの例とともに説明してきましたが、なんとなくでも感覚はつかめたでしょうか?
また、最後にいくつか練習問題を用意しましたので、ぜひ挑戦してみてください。
そして、何度もこのページを読み返して ”もう完璧だ、マスターした!”という方は、今度はそれを実際に会話の中で使ってみることをおすすめします。
それではまた明日!
~練習問題~
文章の空欄にはgoとcomeのどちらか当てはまりますか?正しい方を選んでください。
1.
A: I just arrived at the station. Where are you?
たった今待ち合わせの駅に着いたんだけど、どこにいる?
B: I’m still on my way sorry. Please wait for a few more minutes. I’m ( ) soon.
ごめん、今まだ向かっている途中だよ。あともう少しだけ待ってもらってもいいかな。もうすぐ行くよ。
2.
A: What will you do today?
今日は何する予定?
B: Today probably I’ll ( ) to my friend’s house.
今日はたぶん友だちの家に行くよ。
3.
A: We will go to see a movie tomorrow. Do you want to ( ) with us?
私たちは明日、映画を観にいく予定なんだけど、一緒に行きたい?
B: Yes I want!
うん、行きたい!
答えと解説
1. come
駅に行くというよりも、待ち合わせしている人のところへ向かっているためcomeになります。
2. go
goの目的地が友達の家、つまり、この場合は、場所を指しているためgoを使います。
3. come
少しややこしいかもしれませんが、
もし、あなたが一人でその映画館という目的地に行く場合はgoを使いますが、
今回は、他の人たちから誘われた上で、その人たちと一緒に行くことが前提とされているので、
すなわち、あなたはその人たちのところまで向かうことを目的としており、
その上で、あなたはその人たちに付随した形で映画館に行くことになるため、ここではcomeが使われます。
また、このcome with usは『一緒に行く』という意味で一つの決まり文句としてあるので、このまま一つの英語フレーズとして覚えてしまった方がいいですよ。